GrADSメモ

個人的なメモ書きです。別の(楽な)方法があればぜひ教えてください。誤りなどの指摘もよろしくお願いします。

できたらいいな。

ご存知のことがあれば、コメントしてくださいm(_ _)m

  • ある2つの面的な時系列データの、同じグリッド同士の時系列データの相関係数分布の表示。
  • ある面的データの、球面調和関数スペクトルの算出
  • [Done]テキスト出力のファイルへの保存。 -- kei 2007-08-01 (Wed) 13:33:06
    • 自作した。./textout
    • UDFを使うともっと気の利いたものが作れそう。たとえばここのような。
  • きれいな画像の保存(printimの解像度はずいぶん低いので…) -- kei 2007-08-01 (Wed) 13:34:39
    • ここで書かれているように、epsとして保存するのがベター。 -- 2007-11-07 (Wed) 10:50:21
  • [Done]鉛直断面図に、地形マスクをかける。 -- 2007-08-15 (Wed) 14:55:58
    • できたっぽい。ここ参照 -- 2007-11-07 (Wed) 02:17:21
  • 気圧面データから高度毎の分布を描く。 -- kei 2007-11-07 (Wed) 02:37:56

#comment2_kcaptcha

初級編

入手とインストール

  • http://www.iges.org/grads/downloads.html から自分にあったものをダウンロードする。バイナリでとってくればコンパイルいらずなので便利。Windowsでも一応動くが、重い。
  • 好きな場所にバイナリを保存し、環境変数GADDIR, GASCRP(, GAUDFT)をセットする。GAUDFTは、ユーザー定義関数を作ったときに必要になる。csh系では、~/.cshrcにて以下の変数を定義する。
    setenv GADDIR /home/kei/GrADS/lib
    setenv GASCRP /home/kei/GrADS/lib
    setenv GAUDFT /home/kei/GrADS/udft

基本コマンド

  • open controlfile
    • netCDFの場合は sdfopen ncfile
  • d expr
  • set x (y, z, t) num1 num2
  • set lon (lat, lev) val1 val2

出力形式

set gxout outputtype
  • よく使うのは、contour, grfill, shaded, vector, scatter 等
  • ベクトル表示
    d u;v
    d skip(u,2,2);skip(v,2,2) # 間引き

演算

  • 変数同士の四則計算
    d var1*var2
  • 組み込み関数(ave,sum,log,pow(x,y), sqrtなんかが使用可能)
    d ave(var,t=1,t=24) # ネスティングも可能
  • 気圧重みづけ鉛直積分(可降水量など)
    d vint(sfcprs(hPa),expr,end pressure (hPa))
    d vint(pressfc/100,spfhprs, 10) # 例
  • 収束
    d hdivg(xexpr,yexpr)

複数のctlファイルからデフォルトを選ぶ

set dfile num

ある値以下(以上)をマスクして表示.

d maskout(var,var-10) # 10以上の値を表示

背景を白に

set display color white

中間の値に色を塗らない

set black -0.2 0.2 # -0.2から0.2は塗らない
  • 背景色(色番号1)を塗っているので透過はしないことに注意。

カラーバー表示

run cbar # fg,bgなし
run cbarn # fg,bgあり
  • オプション
    run cbarn 大きさ 水平0/鉛直1 x位置 y位置

タイトル、軸ラベルをつける

draw title xxxxx
draw xlab (ylab) xxxxx

プリントアウト

enable print hoge.gx
print
disable print
! gxps -c -i hoge.gx -o hoge.ps
 # -c -rで黒背景。

追記:printimというコマンドを使えば一発。

printim tmp.gif gif white

バイナリで保存。(データの切り出しなど。)

set fwrite xxx.dat
set gxout fwrite
set x (y,z,t, etc.) x1 x2
 ここで、xを設定しなおさないと、なぜかxmax+1まで保存されてしまう。
 時系列に保存したい場合は>set t t1 t2 など。
d var
disable fwrite

中級編(scriptを使ったり、デフォルト以外の関数を使ったり)

scriptで引数を使う

function main(args)をスクリプトの頭で定義する。

(example)
function main(args)
var1=subwrd(args,1)
var2=subwrd(args,2) 
...

テキスト出力

set gxout print
set prnopts %10.3e 1 1 # 小数点以下3桁、一列に表示、ブランクは一文字分

画面に出たものをファイルに保存するやり方がわからん!コピペするしかないのか??スクリプトなら何とかなりそうだけど。。。

結局、fwriteでバイナリ出力したものをテキストでファイルに書き出すコードを作った。./textout

(線の)凡例をつける。

  • cbar_l.gs/cbar_lineが便利。http://www.iges.org/grads/gadoc/library.html
  • デフォルトの線種をそのまま使用したい場合は、
    cbar_l -t "line1" "line2" "line3" -p
    で、画面のクリックした位置にレジェンドを付加できる。線種をカスタマイズしたいときは
    cbar_line -c 色 -m マーカ -l ライン -t "テキスト" -p
    として、各項目に番号を振る。ちなみにGrADS標準は下記の通り。
    NumColorLineMark
    1112
    2313
    3714
    4215
    5611
    6912
    71013
    81114
    91215
    101511

アニメーション

普通に

set t 1 10
d var

でできるが、コマ送りが早すぎなどという問題点がある。ftp://grads.iges.org/grads/scripts/xanim.gs を使うとさらに便利。

set t 1 10                  # 同じ
xanim -pause -grfill var    # マウスクリックでコマ送り(かつgrfillで表示)
xanim -skip 4 -repeat 5 var # 4コマ目ごと、5回繰り返し

など。オプションは変数より前にないとダメらしい。

画面内の分割

page.gs (ftp://ftp.cpc.ncep.noaa.gov/wd51we/grads/page.gs)が使える。

page q1 # 右上
d var1
page q2 # 左上
d var2

という具合。元に戻すには

page reset

移動平均の図化

set t 1 100               # 例えば。
define a=ave(var,t-0,t+9) # 前方10個平均。define省略可。第二引数はtだけだとダメ。
set missconn on           # 欠損は無視してつなぐ。
d skip(a,10)

領域平均値の時系列グラフ

set t 1 100
define a=aave(var,lon=-180,lon=180,lat=-90,lat=90) 
    # 面積重みつき全球平均
set x 1 # Lineを書くため、Xを固定(値は何でも良い)
d a
  • aaveは、値を返してくれるが直接図化はされないため、一度defineする必要がある。

追記:tloopを使うとdefineする必要はない。

set x 1
set y 1
d tloop(aave(var,lon=-180,lon=180,lat=-90,lat=90)

統計情報の表示

set gxout stat
d var
 欠損値の数や和、標準偏差、分散などが表示される。
 sublin, subwrdなどで取り出して使用することが多い。

相関係数の算出(時間変動)

ある時間軸一次元のデータの、領域全体の時系列変化に対する相関係数を計算する。

set t 1 100
define tmp=aave(var,lon=-180,lon=180,lat=-90,lat=90)
set t 1
d tcorr(tmp,var,t=1,t=100) 
 # 全球平均値tmpの変動に対しての、全グリッドの時間変動の相関を表示

相関係数の算出(空間変動)

同領域2変数の空間相関係数を計算する。

d scorr(var1,var2,lon=-180,lon=180,lat=-90,lat=90)
 # var1とvar2の全球空間分布の一致度(相関)を表示

同様に、回帰直線の傾きは以下のようにして求められる。

d sregr(var1,var2,lon=-180,lon=180,lat=-90,lat=90)

両対数グラフの作成

GrADSには、Z軸に関してのみ対数軸が用意されている(set zlog on)が、X,Yに関しては存在しないため少々面倒。

対策は2通りある。ひとつは散布図(set gxout scatter)を使う方法、もうひとつは対数で描画したい横軸をZ軸としてデータ及びctlファイルを作成しset xyrev on/set zlog onを使う方法。前者は簡単だが点と点を結ぶ線を引けない。後者はデータを作り直さなければならず少し厄介だが、きれいな図が描ける。

  • 両対数グラフ/scatter使用時 散布図にしてXの値・Yの値にlogをかける。
    set gxout scatter
    set vrange X1 X2   #通常の線グラフならY軸に対応するが、散布図ではX軸
    set vrange2 Y1 Y2
    set digsiz 0.1   #デフォルトの点は若干小さいので大きくする。
    d log10(lon);log10(var)
  • 両対数グラフ/zlog使用時 描きたい図の横軸をZ軸にしたデータとコントロールファイルを作成。(元々のZ軸はX軸にしたりする。) スペクトルの表示に便利。
    KE3_18_w.gif
    set x 1       #(実際は)高度を指定
    set z 1 300     #両対数グラフのX軸とするべき軸の範囲を指定
    set zlog on     #Z軸を対数表示
    set xyrev on    #描画領域のXYを入れ替え
    set xlevs 1 2 5 10 20 50 100 200 300 #X軸のアノテーションを指定(指定ナシも可)
    set cmark 0     #マークを描かない
    set cthick 6    #線を太く。
    d log10(var)    #変数varを対数表示。

平均日変化グラフの描画(平均季節変化グラフも同様)

Diurnal PatternやSeasonal Climatologyを算出するにはaveに時間ステップを指定してそれぞれの平均を取ると良い。

set t 1 4  # tを日変化なら4ステップというように適当に設定。
set x 1
set y 1     # tloop用。
d tloop(ave(aave(var,lon=X1,lon=X2,lat=Y1,lat=Y2),t-0,t+120,4))
   # ミソはaveの設定。はじめに設定したt=1,4のそれぞれから4つ飛び
   # で平均を取る。

あーラクチンだねー。

グラフの中にグラフを書く

vpageを使う。ただ、位置などの微調整が難しい。

KE_9_2.gif
# 現在の座標情報を得る(あくまでも目安)
q gxinfo
# gxinfoの情報を元に、背景色の四角を書く(透けるのを避けるため)
# 次のvpageの座標と同じにしても良いが、余白を少なくするには微調整が必要。 
set line 0
draw recf xlo ylo xhi yhi
# 続いてvpageを設定。良い位置にするにはかなり細かい調整が必要。
set vpage xlo xhi ylo yhi
# X-Yラベルのフォントサイズを変更(そのままでは縮小される)
# デフォルトが 色番号=1、太さ=4、大きさ=0.12 らしいので、参考にする。
set xlopts 1 2 0.3
set ylopts 1 2 0.3 
# gradsのロゴなどをはずす
set grads off

そして普段どおり描く。塗りつぶしの図なんかの場合は背景の四角はいらないね。
vpage以前の設定は持ち越されないので注意。

上級編(UDF使ったり、station data使ったり)

UDF設定方法

  • UDFTファイルの場所を環境変数GAUDFTに記述
  • 関数が増えるたびにUDFTファイルに追記していく。

空間内挿(lterp)

  • 便利な空間内挿関数。時間を動かせないのでそうしたい場合は少し面倒。もともとetaについてくる関数っぽい?
  • Googleで探してもソースが出てこないので、ここに貼り付けてしまう。オープンソースでしょう。たぶん。&attachref(lterp.tar);
  • 使い方
    d lterp(var1.1,var2.2) # var1.1: 内挿前 var2.2: 内挿先
    d lterp(var1.1,var2.2)-var2.2 # などという演算が可能となる。楽。
  • 注意点
    • 鉛直内挿ではない。
    • 鉛直レベルが同じだと、鉛直方向にも同時作業してくれる。
    • 解像度が異なるデータで、ある点の時系列を同時に描画したいときには、前もってdefineする必要がある。

任意の断面図

  • gr2stn, collect, coll2grを使用。が、鉛直分布「しか」描けないなど、かなり限定的にしか使えない。
  • スクリプト例
    'reinit'
    'open /home/kyoshimura/IsoRSM/cal10km/200702/r_pgb_prs.ctl'
    'set grads off'
    'set zlog on'
    'set x 1'
    'set y 1'
    'set lev 1000 200'
    lon1 = -123.22
    lon2 = -120.82
    lat1 = 38.61
    lat2 = 39.20
    lon = lon1
    'collect 1 free'
    while (lon <= lon2)
      lat = lat1 + (lat2-lat1)*(lon-lon1) / (lon2-lon1)
      'collect 1 gr2stn(pwat,'lon','lat')'
      lon = lon + 0.1
    endwhile
    
    'set x 14 16'
    'set xaxis 'lon1' 'lon2
    'set clab on'
    'set gxout shaded'
    'd coll2gr(1,-u)'
    'run cbarn'

鉛直分布図などに地形マスクをかける

x-sec_06Z13FEB2007_38.571.gif
  • 参考図(→右の図)
  • やり方
    set z 1 10
    define tmp=pressfc # 全層に表面気圧を入れる
    などとやってから、 数多くの正値の太いコンターでd lev-tmp/100を表示させる。
    set clevs 0 5 10 15... # コンターの間に空白がなくなるように、必要なだけ延々と書く。 
    set ccolor 15 # 灰色
    set cthick 6 # 太いほうが良い
    set clab off # コンターラベルはなし
    d -(tmp/100-lev) # 描画
  • 失敗例
    • 鉛直図を描いた後、set z 1 などとして線などで標高を描こうとしても、軸がずれてしまう。
    • d maskout(lev-tmp/100,lev-tmp/100)などとやると、角ばったマスクになる。
    • gxout shaded でマスクしようとしても、「透過色」を指定できないのでうまくいかない。

鉛直分布図と非鉛直分布図を同時に描く。

  • 参考図(→上の図)
  • やり方:vpageをうまく使って調整する。
  • 例:&attachref(CZC-ALT.gs);参照

Gradient/Laplacianの計算

hdivgとhcurlをつかって、スカラー量qのdq/dx、dq/dy及びラプラシアン(d2q/dx2+d2q/dy2)を計算できる。簡単にできるスクリプトはこちら。

  • &attachref(lap.gs);
  • &attachref(gradx.gs);
  • &attachref(grady.gs);

NetCDFファイルの読み込み

COARDS規約のファイル

sdfopen XXX.nc

するだけ。

読めそうだけどsdfopenが効かない場合

簡素版コントロールファイルをつくってxdfopenする。

xdfopen test.ctl

SWINGデータ用のサンプル→&attachref(s1a.echam4.ctl);

  • templateオプションが効くが、たまにSegmentation Faultしてしまう。(特に、演算による時系列アニメで、ファイルをまたぐ場合)

Office使いのための論文用画質維持について

  • 複数の図を一枚のパネルにする際、パワポで切り貼りしてワードに貼り付けるという手法は、論文だけでなくそのまま発表にも使えて便利。
  • が、論文最終段階で、そのパネルを画像(Tiff or eps)として提出する場合、画質がかなり落ちる。(画面上の画質と同じになる(?))
  • 対処法としては、
    • パワポで、複数の図からなるパネル(背景含む)を全部選択し、右クリックで「画像として保存」を選択、「拡張メタファイル(.emf)」で保存。
    • 次に、emfファイルを開く。(デフォルト設定でWindowsの画像Viewerが起動する)
    • 最後に、tiffファイルとして保存する。
  • ただ、かなりむだに容量が大きくなるのが困り者。

フォントの作り方

デフォルトでlib内にfont0.dat~font5.datが用意されている。font3.datが特殊文字。しかし、同位体屋に必須である「パーミル(‰)」が存在しない。よって自作を試みる。 われながら暇人だ。

  • 現在使えるフォントの確認
    font number
    で一覧が表示される。デフォルトでは0-5。チルダ(~)がどのフォントでもまったく同じ文字に当てられている。
  • フォントファイルの解読

http://iges.org/grads/gadoc/font.htmlを参照。

fontX.datには、ASCIIコードの32(空白)~126番目(チルダ)の95のキーを入力したときに呼ばれる記号が、それぞれの行に記述されてある。つまり、あるキー(例えばチルダ)に対応する記号を変更したければ、その行(チルダの場合は95行目)を変更すればよい。

続いてフォントの中身を解読する。例えばスラッシュ(/:16行目)は

  3G][BIb

とある。まずはじめの3は、3つの座標ペアが続く、という意味。座標というのは、ASCIIコードの順番でちょうど真ん中の「R」をゼロとして、若いキーがマイナス、後のキーがプラス、としている。よってGは-11、]は+11が当てられる。

はじめの数字の直後は、記号の幅を示す。つまりG]は-11~+11を占めるということ。

これ以降は、一筆書きなら座標を並べていき、間をおくなら「空白+R」でつなげる。よって例の場合は、[B(+9,-16)からIb(-9,+16)まで直線を引く、ということになる。

GrADSでパーミルを使う

font3.datの最後の行(チルダ用)を以下のように変更する。

 14F^IUISJPLONOOPPQTTVUXUZT[Q[O
  ↓
 44D`WFE[ RJFLHLJKLIMGMEKEIFGHFJFLGOHRHUGWF RSTQUPWPYR[T[VZWXWVUTST R[TYUXWXYZ[\[^Z_X_V]T[T

GrADS内では、「`3~」で呼び出す。例えば、

ga> draw ylab `3d`0`a18`nO [`3~`0]

で、『δ18O [‰]』(18は上付き)が表示される。

Using Permil (part per thousand) in GrADS

Modify the last line of gradsdir/lib/font3.dat as follows:

 14F^IUISJPLONOOPPQTTVUXUZT[Q[O
  ↓
 44D`WFE[ RJFLHLJKLIMGMEKEIFGHFJFLGOHRHUGWF RSTQUPWPYR[T[VZWXWVUTST R[TYUXWXYZ[\[^Z_X_V]T[T

The permil symbol is written by "`3~", such as

ga> draw ylab `3d`0`a18`nO [`3~`0]

This writes "d18O [permil]" in Y-axis.

lats4dを使ったフォーマット変換

別項目へIT memo/GrADS memo/lats4d

注意点アレコレ

  • sumとaveの違い
    ave(var,t=1,t=10)*10 と
    sum(var,t=1,t=10) は同じではない!原因は欠損値の取り扱い(下記参照)。
  • 時間平均→空間平均にすべし。
    sum(aave(var,lon=0,lon=360,lat=-90,lat=90),t=1,t=10) と
    aave(sum(var,t=1,t=10),lon=0,lon=360,lat=-90,lat=90) は異なる。後者が正解。
  • 2変数以上の積の変数を平均(もしくは積分)する際、変数の積→平均(積分)すること。
    F=A*Bのとき 
    (Fの平均)=(Aの平均)*(Bの平均)+(A及びBの偏差の共分散)。
    相関が0のときは上の共分散もゼロ。共分散=(A,Bの相関)*(Aの標準偏差)*(Bの標準偏差)
    
  • 一方、2変数以上の和なら順序が逆でもOK。(まあ、当たり前)→欠損値に注意(下記参照)
    F=A+Bのとき
    (Fの平均)=(Aの平均)+(Bの平均) or (A+Bの平均)
  • 上記は、偏微分式でも適用可能。すなわち
    F=▽・(A,B)=∂A/∂x+∂B/∂yのとき (例えば収束)
    (Fの平均) = ∂(Aの平均)/∂x+∂(Bの平均)/∂y = (∂A/∂x+∂B/∂yの平均)
  • 鉛直積分収束量計算:鉛直積分→水平微分の順。
    数学的には
    ∫(∂(q*u)/∂x)dp と ∂(∫(q*u)dp)/∂x (鉛直積分⇔水平微分)
    は同値だが、GrADSにおいては地表面付近の∂(q*u)/∂x がおかしくなるため
    (欠損があるため)、∂(∫(q*u)dp)/∂x (鉛直積分→水平微分)を使ったほうが良い。
  • 欠損値の取り扱い
    変数同士の演算 → 全て欠損値を返す(要注意!)
    sum → 欠損値をゼロとして(欠損値を飛ばして)計算 
    ave → sumの結果を欠損値を除いた個数で割る。
  • 欠損値の取り扱い2
    変数同士の演算ですべて欠損値を返すため、
    ave(var1,t=T1,t=T2)-ave(var2,t=T1,t=T2) と ave(var1-var2,t=T1,t=T2)
    は異なることがある。
    ave(var1-var2,t=T1,t=T2) と等しくなるのは
    ave(maskout(var1,var2+1e30,t=T1,t=T2)-ave(maskout(var2,var1+1e30),t=T1,t=T2)
    である。1e30というのは、var1のとりうる範囲が-1e30以上、ってことにしているから。