SmithJA_GRL_2006a †
Smith, J.A., A.S. Ackerman, E.J. Jensen, O.B. Toon, Role of deep convection on establishing the isotopic composition of water vapor in the tropical transition layer, GRL, 33, L06812, doi:10.1029/2005GL024078, 2006.
- Category: Upperair Isotopes
- Tool(s): Others
- Summary: Bin/3D-LESによる水蒸気同位体比シミュレーション。
- Read Date: 2006-09-01
Messages †
- 成層圏水蒸気量を説明するための2つの仮説を説明するため、同位体を用いる。
- 高い対流のOvershootsがTTLから水分を奪っている(Convective dehydration hypothesis)
- 層雲が徐々に上昇する際に、TTLから水分を奪う
- 3D LES, Bin法のモデル。DHARMA。
- Rayleighでは成層圏の水蒸気同位体比が-910‰に至るが、実際は-650‰。これをStratospheric isotope paradoxと呼ぶ。そんな大層なことでもない気がするが。
- うまく再現できた。らしい。
- 結局Convective dehydrationはそこまで影響しなかった。overshootsした場合も、TTL脱水を起こさなかったから(この辺り、良くわからない)。
Detail †
- Rayleighプロファイルからスタートするが、4時間経過後には傾斜が上がってくる(過小評価が小さくなる)。しかし、最終到達(数ppmv)では-900‰にいたってしまう。これが「うまく行かなかった」点。
Problems †
- プロファイルの形が観測と違う。
- 図を見る限り、違いは良く分からない。が、実際は広範囲に渡って変動するが、シミュレーションでは、ある程度一意なプロファイルになっている。という意味かも。
- → 実際は、さまざまな強度の対流活動により、広範囲になっている、とのことなので、アンサンブルシミュレーションで対応する。(らしい)
- 平均値の過小評価。Rayleighよりはましだが。(観測δDice=-130‰、モデル=-320‰)
- 氷の同位体比が軽すぎること、降水が多いことが原因らしい。
- → 氷の物理を改良すれば良い、とのこと。あとは、氷の粒の中の同位体比分布を指摘しているが…。昇華の際に軽い同位体比が出れば氷の粒は重くなる、とかそういうのを指している模様。あまり効かない気がする。
Question †
- なぜ、1ppmvあたりでプロファイルが急激に曲がるのか。
- そもそも、Rayleighとの違いはなんだ??
Comment †