第1回MAHASRI国内研究集会
2006/02/25 10:00-19:00
- 安成先生:GAMEの経験をどう活かすか。
- モデル研究とより緊密連携した観測を行う。
- カウンターパートのニーズを意識した共同研究
- 新たな現象の発見。
- アジアをひとつの単位とした枠組み。
- 鼎コメント:
- ネットワークとかコネとかも重要。
- アジア発のユニバーサルツール。観測/モデル。
- 沖コメント:
- 新たな観測による新たな発見とは具体的に何か。
- 何がわかればどう面白いか、伝えてほしい。
- 松本先生:MAHASRIについて
- 田中賢治:陸面過程
- 感想:きちんと他の人のを網羅的にリファーしていてすばらしい。
- 都市域では、オアシス効果で気温が上がり、植生活動は活発。面積の割りに潜熱がでる。
- 灌漑による影響。
- 灌漑水量と降水量
- 農業システムの耐性・脆弱性
- 降水量が多いときにNDVIが下がるところは、耐性がない(脆弱)。
- 降水がどうであれ、NDVIが安定しているところは耐性がある。
- 降水が多いときに、NDVIがあがるところは脆弱。
- 灌漑による補填が有効に機能していない(できない)。
- 再解析データがあれば、大気研究とのコラボはいらない。(再解析データはいる。)
- フェノロジーと気象の相互作用を組み込まなければいけない。
- 山焼きは考慮していない。
- 海はどう影響するか?今はそんなに。ただの水面。
- 升本さん:海洋とモンスーン
- 海洋グループは本来長期サイクルを対象としていたが、だんだんモンスーンスタディの対象期間とオーバーラップしてきた。
- トピック
- アラビア海バリアーレイヤー(厚いバリアーレイヤー:ブロッキングみたいなもの?)
- その付近で降水が多くなる。
- なぜできるか?→ケルビン波が湾岸を巻いて進むとき。
- 低塩分濃度の水が入ってくるから。(河川水起源)
- 層厚はどう決まるのか?河川流量と関係あるかも。
- 表層水温場の予測はかなりばらつく。
- 大気モデルに与えるSSTは、どの変動が重要なのか?
- 沿岸部は物質循環の観点から重要。
- 吉崎さん(気象研):メソスケール
- 乱流理論の相互作用
- メソスケール観測
- スーパークラウドクラスター
- MAHASRIでは境界値問題に重きがおかれている。(本来は初期値問題)
- 里村コメント:事例解析の観点からは初期値問題だが、領域気候の問題がある。
- スケジュールが先行していないか。
- 小池真(東大):エアロゾル・雲・降水
- 直接効果:エアロゾル自身が温まる効果。
- 詳細な素過程に関する基礎的な知見を集める必要がある。
- 間接効果:エアロゾルが核となり、雲ができる。雲粒が小さくなる(雨になりにくい)。ディミング(第一種間接効果)・雲の寿命が変わる
(第二種)
- 雲ができるときの、過飽和度が変わる。
- 雲頂高度が高くなる。
- ブラックカーボン:大気を加熱する。アジアモンスーンの中の役割はまだアンノウン。
- 現状の問題:
- 観測が足りない。(実態把握が遅れている)(あるのはStreets et al., 2004 不確実性が高い。
- 発生源
- 素過程の理解
- モデリングと検証
- 木村先生:
- 発生源近傍のミクロなメカニズムが重要な気がするが、GCMでどのように扱うのか。
- →観測レベルでは、広域代表点と特異点というようなサンプリングを行っている。それのモデル化はパラメタリゼーションしかないのか。
- 栗田さん:
- 下にソースが限定される様々な種類のトレーサーとしての利用法は?水のトレーサーと協調していければよい相乗効果になるのでは。
- →観測レベルでは、色々な種類も押さえてきている。水と共に動いているものはまだ押さえ切れていない。
- 松本さん:
- 山崎さん:
- 中国でのブラックカーボン発生量と降水量の関係があったが、地上気温との関係は?日照時間は?
- →なにを指標とするか、まだ決まったアイデアはない。降水量はそのうちのひとつ。
- →降水に関しては、場の影響などが大きいので直接の因果関係として結論付けにくい(木村先生コメント)
- 山田さん:
- 荻野さん:
- MAHASRIにおける作戦は?
- →モニタリングが最重要。素過程研究も重要。
- 藤吉さん:
- CCNのグローバル分布が皆無。これを作らなければいけない。
- 上昇流も重要。
- 晴天積雲(小さい積雲)との関連を調べるのが良いのでは。
- 樋口さん:リモセン
- テーマが大きいので陸と空に限定する。
- 衛星観測の利点
- 帰納的な知見が結果としてモデルに反映されること(樋口的)
- 雲・降水システムと観測
- TRMM(TMI/PR/VIRS):長期観測データがある。
- 陸域では、日周期の特性が大きい。(海洋上では、降水量があるが特段に日周期が卓越するわけではない)
- 衛星陸面過程
- Sellers SiB, SiB2がターニング。
- 季節進行を衛星で検出する。
- 衛星気候学
- 気候値の作成。
- センサの特性(劣化含む)を考慮しなければいけない。
- シナジー
- 複数の準気候衛星を複合(RGB合成)
- 見えてくるものもある。
- メッセージ
- 現状理解
- 大きなコミュニティ
- モデルとのコラボレーション
- 衛星研究からサイト選別したい。
- 沖さん:
- 「絵が出せる」だけではなく、システムの理解につなげるのが良い。
- センサー作る/衛星打ち上げる、くらいのつもりが良いのでは。
- データの蓄積が長い必要があるか、について長いデータだと信頼できる、というためだけではない理由。
- 山中さん:
- 素人にもわかる、鮮やかな図を描き出すことはできるか(c.f.ケッペンの気候区分)?
- →実測衛星データで焼きなおす。可能性はいろいろあると思う。
- 増田さん:
- 平均値だけではなく、瞬時値に近いものが必要になる。
- 田中賢治:
- 気候値ではなく、年々変動。
- 日周期も出ているのだから、工夫(重み付けなど)して降水の期待値などがだせるのでは?
- →岡本先生のCRESTでGPMに期待している。
- 久保田さん:
- 日変化の特徴を議論する場合は、えいやと平均するべきではない。
- 木村先生:モデリング
- チベット高原の加熱と北部のジェット気流の存在が北部の乾燥域形成につながる。
- プレモンスーン期には、チベット真上にジェットが存在し、降水量が抑えられる。
- 日変化メカニズム
- マレー半島・スマトラ(午後)/マラッカ海峡(明け方)で日変化のセンスが真逆
- 擬似温暖化
- メッセージ
- 社会貢献できる予測を目指す。
- しかし、現象解明と社会貢献のレベルは大きな差がある。
- 同列に扱うのではなく、とりあえずはじめてみること。
- 具体的には?(里村)
- 鳥谷さん:
- 意外な部分が役立つことはある。やってみることが大事。
- 田中賢治:
- 鼎さん:
- モデルの弱点を直すために、たくさん集中観測する、というのが良いと思うが。
- →距離はあるが、努力はしているつもり。
- 山田さん:気象庁
- 行政官として:
- 気候海洋部→地球環境海洋部
- 取り組むべき課題
- 洪水/地すべり
- 旱魃/水不足/山火事
- 熱波/感染症
- 凍死/凍結
- 一ヶ月予報の予測可能性を高めるためには、長期の成績を分析しなければいけない。
- 熱帯に関しては、気象庁としての興味はエルニーニョぐらい。MAHASRIに期待したい(よく言えば役割分担、悪く言えばどうでも良い)
- 3月から新モデル、新手法。
- 季節内予報の精度は?
- MJOも一応再現できる。いずれにせよ、今後の新計算機にてパフォーマンスを試す。
- 今年の冬について
- 松本先生:
- 長期予報も、短期予報のように言い続ければよいのかも。
- 山中先生:
- 久保田さん:
- MJOの予報として、東進が再現されているのか、発生が再現できているのか。
- →東進の再現をさして。
- 台風や対流活動も、発生が再現されるのか、進行が再現されるのか。
- 山田さん(JAM):
- 現地にはニーズがあると思う。配布に工夫を。
- 外国での気象データ同化を目指すのはどうか?
- 横井さん:
- インドシナ西沿岸部:30〜60日変動
- 内陸部:10〜20日変動
- レーダーデータと降水量データが集められたことで、各地域の特徴が抽出できるようになった。
- 山崎さん:
- インドで多いのは10〜20日。もう少し広域的に見ると面白いのでは。
- 沖さん:
- 久保田さん:
- 鳥谷さん:
- 佐藤さん(筑波大):モンゴルの擬似温暖化と擬似砂漠化
- 砂漠化→降水量減少とはいえない。→どの程度現実的な設定なのか?
- 大楽さん:
- なぜ領域モデルをつかわなければいけないのか。
- →感度実験がたくさん行えるので、信頼が持てる。
- 里村先生:
- リサイクル率が高いところ、低いところで大きく異なりそうだが。
- →加えて年々の変動がありそう。
- モデルの特性による依存性はどうか。例えばNHMとかを使ったときは?
- 山田くん:陸の影響度の伝播
- 総合討論:
- 海洋循環と河川淡水流入
- メソ擾乱
- エアロゾル
- etcetc
- 観測をどう展開するか
- 気象庁との関連
- International Science Committee
- 山中先生:
- 日本海側の雪と同じプロセスではない。
- アジアモンスーンのなぞをもう一度洗う。わかりきったことではない。
- 鼎さん:
- 「安成仮説」に対して、「松本仮説」があるとよいな。
- 沖さん:
- 科学はこうあるべき⇔国益がうんぬん(内閣府)
- やはりこのコミュニティは基礎研究メイン。下手に社会に役立つことをアピールするよりは、サイエンスであることをアピールするのがよ
いのでは。
- 単純明快な、背景・目的・手法(「松本仮説」)
- 山田さん:
- 中国・韓国との関係をつめるべき。ライバルといえる。
- 石川さん:
- 中国・韓国・(インド)では、本当の意味での「共同研究」を行ってゆくべき。
- 増田さん: