Cygwin+XFree86+日本語フォントによる,Xサーバ構築のページ.
(Last updated: 02/11/30 Sat, 12:24 )
このページは,僕が上記のフリーソフトでX環境を作って,上手く研究室のサーバにアクセスするまでの注意点をまとめたようなものです.
参考ページ
やりかたはとても簡単.ただ,ハードディスクの空き容量が1GBくらい要ります.それと,結構ハイパワーのPCじゃないとつらいかもしれません.
1.まずはCygwinの公式ページでSetup.exeを拾ってきましょう.今後のアップデートもこのファイルをクリックするだけでできるようになります.
2.実行後,Install From Internetを選んで,適当にディレクトリとかユーザーとかを決めてミラーサイト選択のところまで行きましょう.
3.ミラーサイトはどこでもいいけど,まあ〜.jpを選んだほうがいいでしょう.選んだら,勝手にこっちのバージョン情報を確認して,インストールする機能(パッケージ)の一覧を表示してくれます.しばし待ちましょう.
4.一覧を見ると,機能はたくさんあります.が,選ぶほど詳しくないしデフォルトは結構イマイチなので,表の一番上の
'+All(へんてこマーク)Default' というところの,『へんてこマーク』をクリックして,'Default'を'Install'に替えましょう.そしたら,下の全ての項目も'Install'になります.
5.あとは次へを選んで,ダウンロードとインストールをひたすら待つ.でかいし,全部インストールするので,結構時間かかります.トイレでも行っとこう.
6.インストール中,DOSプロンプトみたいなのが出てきて何か聞かれたら,とりあえずYES.僕は別に聞かれませんでした.
7.てなわけでインストール完了.XFree86も自動的に入ってるので,もう基本的にレディトゥゴーです.スタートから『Cygwin Bash Shell』 を選ぶか,デスクトップのアイコンから実行するか,なんでもいいけど,Cygwinを起動しましょう.
8.DOSプロンプトのようなCygwinの画面が出たら,『startx』と打ちましょう.したらCygwin+XFree86という画面のXサーバが立ち上がるはずです.やったーおめでとう♪
*一応説明すると,『startx』ってのはただのシェルでして,立ち上げるためのコマンド群なのですな.上級者になったらこいつをいじってXサーバをカスタマイズしましょう.
9.まー,とりあえず日本語フォントとktermのことは置いといて,外のサーバにアクセスしてみましょう.
Xのコンソールから『xhost サーバ名』と打ってみましょう.虫明研ならrainbowですな.うまくいったら『追記しました』みたいなメッセージが,うまくいかなかったら『悪い名前です』みたいなのが出ます.後者なら正式名称を入れましょう.rainbow.iis.u-tokyo.ac.jpね.
10.うまく行ったら,『ssh さっきのサーバ名』でサーバにアクセスしてみましょう.もしパソコン上のログオン名がUNIXのログインネームと違う場合(僕なら'KEI'と'kei'とか)は,『ssh -l(エル) ログインネーム サーバ名』でアクセスしてください.
11.うまくサーバとつながったら,パスワードを聞かれるわけですが,そのときキーボードの配列が違うことに注意してください.例えば'@'はシフト+2,'&'はシフト+7です.とってもうざいので,あとで直しましょう.
12.うまくサーバに入れたら,おめでとー!しかし,まだ難問が残っています.サーバに入ったまま,何か別のウィンドウが出現するコマンド(例えばgv, xvとか,kterm)を実行してみましょう.何事もなくそのウィンドウが出れば全く問題なし.だけど,おそらく『cannot open display』みたいなことを聞かれると思います.ノ〜!
13.これは,setenv(UNIXの環境設定)で,DISPLAYという変数が設定されてないから起こる現象なのです.これを修正するには,サーバ側とPC側での調整が必要です.
13s.まずは,サーバに入ったまま,『setenv DISPLAY PCのIPアドレス:0.0』と打ってみましょう.IPアドレスというのは,255.18.172.45みたいな番号です.調べるには,PCのコントロールパネルで『ネットワークの設定』かなんかを右クリックして『プロパティ』を見て,なんとかして調べましょう.XPなら『マイネットワーク』から左にある『ネットワーク接続を表示する』をクリックして出てくるアイコンをダブルクリックしたら『接続の状態』っていうのが出てきます.そこの『サポート』タブを見ると書いてます.
この 『setenv DISPLAY』っつうのはですね,新たなディスプレイが出てくる場合,ここのIPアドレスに出しなさいという設定です.
・・・でぇ,setenvしたらですね,もっかいgvとかのコマンドを打ってみましょう.ウィンドウはでましたか?出たらオッケイ!出なかったら,PC側の設定を変更しにいかなきゃです・・・13p.IPアドレスが正しいのにウィンドウが出ないのは,DNSサフィックスっつうもんが設定されていないかららしいんですね.サフィックスっつうのは,『接尾詞』のことです.というわけで,先ほどのネットワークのプロパティあたりから『詳細設定』をたどって何とかDNSについての設定のところまで行きましょう.大概『TCP/IP』のプロパティ⇒『詳細設定』くらいでいけると思います.
DNSの設定タブまで行ったら, 『DNSサフィックス』ってところに,『サーバーの正式名称の後ろの部分』を登録しましょう.具体的には『iis.u-tokyo.ac.jp』でして,サーバの通称をとった部分です.んで,『登録する』とかに適当にチェックして,設定完了.サーバにもっぺん接続して,もう一度ウィンドウ出しを試みてみましょう.
・・・でましたか?もちろん 『setenv DISPLAY PCのIPアドレス:0.0』も必要ですよ.出たら,完璧!
14.ここまでくれば,無料のXサーバは構築したも同然.あとは日本語フォントですな.でも,基本的には,研究室のサーバに入って作業をするようなら,そっちのフォントで表示されるので,新たにフォントをインストールする必要はないんですが.それでも,キーボードの配置設定は必要ですよね.
日本語化の作業はここを見ましょう.結構簡単です.Cygwin上でやりましょうと言われているので,言われたとおりにやりましょう.インストールし終わったら,また『startx』と打ちましょう.今回はxtermの代わりにktermが出てくるはずです.それは『.xinitrc』を書き換えたからなんですねぇ.
15.あとは,kterm上でCtrl+\を打てば日本語が書けるようになります.ただ,Cygwin+XFree86上でEmacsとか,別のウィンドウで日本語を使いたい場合は,また別の設定が必要なようです.また,muleも入っていないので,今後改善していきましょう.
---おしまい---
---追記---
<by Dr. Agata>
[1]
WindowsのIPの調べ方:
NT/2000/XP系だと,
スタート−ファイル名を指定して実行で
cmd /c "ipconfig && pause"
とするとでてきます(Win98/Me系では不明).
[2]
http://www.on.cs.keio.ac.jp/%7Emaru/cygwin-xfree-jp-supplement/
でさりげなく書いてある
$ rm /usr/X11R6/lib/X11/app-defaults
$ ln -s /etc/X11/app-defaults /usr/X11R6/lib/X11/app-defaults
を怠るとkinput2が全く動かないことにご注意.
といいたいところなのだけど,最初のrmは,消す対象がディレクトリであること
があって,
$ rm -fR /usr/X11R6/lib/X11/app-defaults
としないとダメだった(cygwinのバージョンによると思われる).
---追記おわり---