SchmidtGA_JGR_2005a

G.A. Schmidt, G.Hoffmann, D.T.Shindell, and Y.Hu, Modeling atmospheric stable water isotopes and the potential for constraining cloud processes and stratosphere-troposphere water exchange, JGR, 110, D21314, doi:10.1029/2005JD005790, 2005.

  • Category: Upperair Isotopes
  • Tool(s): GCM
  • Summary: GISS-Eに同位体を組み込んだ後のはじめての論文。GNIPと比較するだけでなく、特に対流圏界面・成層圏の水蒸気の再現性に詳しく突っ込んでいる。同位体GCMを作りました論文のハードルが高くなってる…。
  • Read Date: 2006-08-08

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  • GISS-Eに同位体を組み込んだ後のはじめての論文。GNIPと比較するだけでなく、特に対流圏界面・成層圏の水蒸気の再現性に詳しく突っ込んでいる。同位体GCMを作りました論文のハードルが高くなってる…。
  • 雨同位体比の分布を再現するのは至って簡単。逆に言うと、上層の大気過程を解明するツールとはなり得ない。
  • 上層の大気過程にSensitiveなのは、(上層の)水蒸気。
    • 成層圏由来:重い水(メタン起源≒−70‰(D)、酸素起源≒23‰(18O))
    • 対流圏由来の軽い水が良く分からない。大きく変動する。今のモデルも、過小評価。(Gettelman et al, 2005でもそうだった。鉛直一次元Rayleighよりはマシ。)
  • 改善点として挙げられているのは以下の二点。
    • 鉛直の高解像度化
    • 動的分別に関する係数の精緻化

Details

  • Entrainmentを0%から10%に増やす(ENT10)と、対流圏界面が下がり、同位体の極小域が下がる。
  • CRYSTAL-FACEのような、極端に幅の広い変動は再現できていない。
  • 過飽和に関する同位体parameterization(SUPSAT)が効く(効いてしまう)。(S=1-0.003*T→1-0.004*T)
  • Cappa et al, 2003の動的分別係数(CAPPA)は、全体のd-excessを3‰高める。しかし、改良にはならない。
  • 雲水か雲氷か、が数値計算上結構重要。全部氷にしてしまえば楽。
  • 雲水・雲氷は水平移動しない。(Convectionの中では移動しているっぽい。)

Question

Memo

  • 成層圏と対流圏の混合に、Keeling Plotが使えるのが面白い。

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